京の茶漬けならぬ大津の茶漬けって、どんなんかな? by.yume
2014.03.27
-大津百町・古くて新しい大津のまち歩き7選-
「京の茶漬けならぬ、大津の茶漬けって、どんなんかな?」
まち歩きツアーもいよいよ終盤。「その6」です。
今日はいつもと違い、出発してすぐ京阪電車の京津線を渡ります。
電車道から西へ折れて「菱屋町商店街」
ん? なにやら人が多いなぁと思ったら、毎月第4土曜日開催の「菱屋町おかみさん会のおもてなし♪
ストリートマーケット」の日。
各お店の店頭にはワンコインで買える商品が並んでいました。
商店街中ほどの「八百与」さん。
毎日母に連れられて来ていた商店街ですが、「おつけもの屋」さんだけは落ち着いた風格があり間口の広さも手伝ってか、子供心にも一目を置いていました。
創業嘉永3年(1850年)
精進料理の店として商いを始めましたが、三代目が製法を編み出した粕漬けが好評を博したことから、漬物専門店へ変わっていきました。
たくさんの種類のお漬物が並ぶ広い店内。
柱や壁、店の奥には150年以上も商いを続けてきた歴史を感じる物がいっぱいで博物館のようです。
八百与さんの自慢はなんといっても「長等漬」
昭和26年まで、冬の千枚漬とともにご用達であった「長等漬」は、明治10年に滋賀県知事により、長等山の麓の特産といういわれで命名されたものです。
その種類もたくさん。
さて、今日はお店の奥での「特選お茶漬け試食」です。
お店の奥から入らせて貰ったお部屋には、お漬物がのったお膳がずらりと並んでいます。
かわいらしいお猪口に綺麗なお漬物が10種。目にも鮮やか。
真っ白い御飯の上には、出汁の効いた塩昆布がのっていて、まずは、お漬物そのもの味を楽しむためお湯をかけて頂きました。
二杯目は、緑茶をかけて頂きました。
これまた、香りのいい緑茶でお漬物との相性がいい。。
お茶漬けでお昼御飯、お茶漬けで二杯、これは八百与さんのおいしいお漬物だからこそでしょう。
お膳もお櫃も輪島塗。
お茶碗もお皿もすべて精進料理店をやっておられた100年以上も前のものだそうですが、輝きを失う事なく時の流れを受け入れています。
お漬物の入っているお猪口は、菱屋町商店街繁栄のため明治4年から毎月1日と6日に開催されていた「一六市」の50周年を記念して大正10年に作られたお猪口なんだそうです。
さらにお部屋には代々使われた銭箱などの道具や大福帳がたくさんおかれ、肖像画もありました。
最後に見せて頂いたのは、お漬物を作っておられる蔵。
薄暗くひんやりとしているこんな場所こそがお漬物に適しているのでしょう。
お店の奥や、蔵を公開されたのは今回初めてとの事ですが、風格あるお店の奥に、さらに積み重ねた歴史が眠っているという事を知り、大津百町のお宝を発見した気持ちになりました。
私の記憶では菱屋町で昭和30年代の姿をそのままに商売されているのは「八百与」さんだけ。
大津百町を伝え続ける場所としていつまでも、元気でいてくださる事を願います。
八百与さんを出てからさらに西へと足を進め、「タニムメ水産」さんでもお話を聞かせて頂きました。
炭焼きの鰻を守り続けておられます。
「さんきょ」(三共)のお肉屋さん、今は「肉のげんさん」として県内各地にお店を出しておられますが
ここが発祥の地。
創業は明治35年です。
計り売りのお菓子にわくわくしていた菊屋さん。
今も高い声のご主人がご健在です。
「比良の八講」が終われば、大津の町にも春がやってきます。
三井寺、疏水、長等公園が桜色に染まります。
川口公園も、天孫神社も。。 大津百町花ざかり♪
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