「つくる、たのしみ(後編)」 by.黄緑・緑・青緑
2017.06.06
【前編はこちらです http://ameblo.jp/kimirodimirodi 】
ご自身も弦楽器が好きで、それが嵩じて、楽しく楽器作りをされているのでしょう。
私の様々な質問にも、快く説明して下さり、楽しく伺うことができました。
それぞれ、木を成形し削っていくのに使う様々な カンナです。
小さいものは、丸く削れるカンナです。(面白いです!)
ストラディバリウス「メシア」の実測図を見せて頂き、その話題でも楽しくお話致しました。
そのストラディバリは、今まで人の手に渡る事もなく、誰かが演奏に使用したこともなく
イングランドの博物館に収められているそうです。
「楽器は弾いてやらないと駄目になるので、その博物館でも、誰かが弾いています。」
「そのシアワセな方はどなたなんでしょうか?」
「博物館の方でしょう。」
「いいですね~、誰もが弾 くことのできない、貴重な音色を奏でるなんて!好きな方にとっては
無上の喜びでしょうね?」
「そうですね。」 と、にこやかに対応して下さいました。
バイオリンの木と木をくっつけているのは、「膠(ニカワ)」で、100度の熱いお湯で
剝がれ、修理できますが、
これを、合成接着剤でつけてしまったら、もう、離すことはできないので、修理そのものも
できなくなるとの事。
有名なストラディバリなど、もう300年経ていますので幾度も修理されているのでしょう。
その出来上がりの音色を想像し、自分の手でつくるワクワクするたのしみ。
そうして出 来上がったバイオリンは、音を奏でて弾いてやらないと、駄目になる。
つくるのにも、維持するのにも、手間を必要とする楽器。
つくって、大事に使って、大切にする。
まるで、生き物の様です。
とても素敵なお話を伺えて、ますます弦楽器が好きになりました。
「膳所弦楽館」ホームページはこちらです。http://zeze-strings.jp/wordpress/
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